ぶっちゃけマーケティング

Webマーケティングな日々。とりあえずさらっと感情のままに書いているので10記事くらい貯まったらちゃんと炎上しないように校正してデザインも直します。

コンテンツマーケティング【2】具体的な施策・事例を紹介します!

渡辺正行さんじゃない方のまゆゆが好きなマキタです。

さて、今回は表題通り、コンテンツマーケティングの具体的な施策・事例を紹介していこうと思います。

その前に、あなたはマーケティングの役割ってしっかり説明できますか?

ここがズレてると、この先のマーケティング関連の話ってやっぱりボヤケるんじゃないかなと思うんですよねー。

あくまで僕の見解ですが、本題に入る前にかる〜く説明してみます。

 

◆マーケティングの役割って?

ビジネスを自分でやっていると、色々なヨコモジが出てきて我々を混乱させてくれます。

 

例えば「ブランディング」。これってなんなんでしょうね。

 

人によって出てくるものに違いはあれど

スマホiPhone

【高級車=フェラーリ

【コーラ=コカ・コーラ

【ハンバーガー=マクドナルド】

【お茶=静岡茶

【缶コーヒー=BOSS】

など、ある一つのキーワードを耳に入れた時に、商品名や会社名、地名などがイコールで出てくるモノに関しては確実にブランディングに成功していると言えると思います。

 

直接目で見ていないのに聞けばその人の心に浮かんでくる。

これってすごくないですか?

この心理的な部分での企業・商品価値がブランドです。

そこに付加価値をつけて、お客さまへの認識をあげるのがブランディングの役割と言えます。

 

例えば、フェラーリなんかがすごいのは、価格を下げることはなく常に限定生産をしているところだと思います。

フェラーリオーナーの方々はその時変えなかった車種にとても憧れを持ち、次は絶対に・・・という気持ちになるようですよ。

 

車が売れない、生産コストを下げてより安く・・・こういったスパイラルに巻き込まれずに独自の戦略でブランディングに成功し、価格を下げるどころか高くしても売れてしまうフェラーリからは見習うところがたくさんありそうです。

 

では、マーケティングの役割は何だと思いますか?

それは、企業や商品の価値をどのようにして伝えるかという部分です。

前回の記事で「マーケティング=市場調査」の頭の人は一般的なマーケティングから勉強してみてはと書きました。いや、暗に帰れと言ったわけではないですよ。

 

そもそも「marketing」という言葉は「market」+「ing」、つまり「市場」という意味に動名詞をつけていますから、市場を作るとか開拓するとかっていう意味も含みます。

素晴らしい商品をいかにして魅せ、伝え、届け、潜在的なお客さまにその価値を下げること無く伝えることが出来るか。

この部分に直接関わることが出来るのがマーケティングです。

 

◆コンテンツマーケティングの施策・事例

●板金塗装屋さんの施策・事例

さて、やっと本編です笑

僕が今までコンサルティングさせていただいた中で、どのお客さまの事例を挙げようかなぁと悩んだ結果、僕にとってもすごく思い入れのあるお客さまがいました。

東京西部、いわゆる都下と呼ばれるエリアにある車の板金塗装屋さんの事例をご紹介します。

 

 こちらの板金屋さんは、Webサイトはある、ブログも毎日やっている、GoogleAnalyticsも導入済み、と一通りWebサイト制作時のWeb屋さんに教わってしっかりとやることはやっていました。

それでも、サイトからの集客が年に数回あるかどうかという、いわゆる「よくある状態」でした。

 

●まずは、現状分析。

僕は現在もWebマーケティングのコンサルタントをやりながらも、製作者としてデザインからコーディングまでも行っています。

そんなわけでソースコードも見ちゃうんですが、この板金塗装屋さんのサイトの現状分析をしてみると、以下の問題点が上がってきました。

  1. SEOの観点から見る、ソースコードの問題
  2. UI(ユーザーの使い勝手みたいなもの)の観点から見る、デザインの問題
  3. 色彩心理学の観点から見る、配色の問題
  4. 使用している写真のクオリティの問題
  5. コンテンツマーケティングの観点から見る、ブログの内容の問題

1〜5は、サイトのリニューアルも必要になるため、まずは5のブログの内容から改善しました。そこで売上が立ったら、その売上からリニューアルもお願いするよとのこと。

ある意味僕に対するテスト的な意味合いもあったんだと思いますけどね。

 

●どんなことに取り組んだか。

ブログの内容は、ケータイの写真で撮った空の写真と共に、偉人の名言と、今日も1日がんばりましょう!みたいな内容と、板金や塗装のビフォーアフターの写真と「こんなに綺麗になりました!」みたいな内容でした。

 

この板金屋さんの社長さんはとても真面目な方だったので、サイト制作時のWeb屋さんのアドバイスを忠実に守っていたんですね。本来なら素晴らしいことですが、当時のアドバイスが悪かった。

かと言って、当り障りのないアドバイスをしても僕が呼ばれた意味が無いので、言葉を選びながらも今の施策がいかにムダなことをしているかと説明しました。

 

まず、空の写真と偉人の名言のセットってFacebookとかでもよくやってる人がいますよね。

こんなの毎日アップされても、書いてる人は自己満足で気分いいんでしょうけど読んでる人は全くおもしろくないですよね。

このスマホ時代に名言を読んで元気を出したいとかモチベーションアップしたいと思ったら、そういうまとめサイトがいくらでもあるのでその中から探します。

 

さらに、板金や塗装のビフォーアフター

これは聞くだけだと、いいんじゃない?って思う方がほとんどだと思います。

確かにそうっぽい気がしてきますが、本当にそうですか?

もちろんある意味では間違ってないんですが・・・

 

例えば、板金にしても塗装にしても、頼むのってどんな時ですか?

基本的には、ぶつけて凹んだとか、塗装が傷ついて剥がれたとか、そういうレベルの案件が1番多いことが想像できますよね。

車のカラーを全部変える塗装みたいな案件は、全体の案件からするといかに少ないかって、これも想像できますよね。

実際、やったことあります?僕はないです。

 

カラーを変えるとか、好きにカラーリングしてみるとか、そのレベルの方ってもうそういう車好きの仲間がいて、技術持ってたり、自分でデキる人もいます。

走り屋の知り合いの人達を見てると、ほんとそんな感じでした笑

 

コンパウンドで綺麗にするテクニックからで十分だった

ネットで板金屋さんを探すとき、ほとんどの人が必要に駆られて自宅・あるいは車庫近くの板金屋さんを探します。まずここはSEO対策ですぐにその市の板金塗装業者のサイトで1番に表示されるようにしました。

 

ただSEOってマーケティングの4P理論でいうところのPlaceを取った状態なだけなんです。これって確かにそれだけですごい有利なんですが・・・

極論を言えば、いくらコンビニの1番目につく棚の1番目につく列で1番目につくように陳列されてても、その内容がゴキブリのクッキーだったら買いませんよね。

もちろんある一定層は買うんでしょうけど、普通買いません。

 

要するに、いくらいい場所にあっても内容がダメだったら誰も相手にしないよってことです。

そこで、ブログの内容を完全に一新しました。

まず、かすり傷程度のもの。

これは「◯◯市のプロ板金屋が教える、自分でもたった5分で簡単に直せる車のキズ!」というタイトルでブログを書いてもらいました。

内容としては、コンパウンドで綺麗にするという簡単なもの。

それでもプロが書くとやはり道具の使い方から気をつける点、ちょっとしたコツなど、素人には嬉しい内容ばかりです。

写真撮影は今後の運用も考えて、撮り方と撮るポイントをお伝えして、社長ご自身で撮影していただきました。

 

すると・・・!

そんなすぐ都合よく仕事が来るわけはありません。

ただしこの日を境に、約1ヶ月後から確実にブログのアクセスが上がってきました。

月間平均20PVから、380PVに。

その後もどんどんアクセスは上昇し、3ヶ月後にはブログは月間3,000PV、当初の150倍

まで膨らみます。

 

●なぜコンパウンドの記事からだったのか?

まず、サイトからの問合せはサイトをリニューアルしない限り大幅な上昇は見込めませんでした。ただし、リニューアルする余裕はなかった。

そこでSEO対策。該当市内で1番に表示されることで、問合せ件数は増加しました。

こちらは、必要に迫られてすぐに直したい人は、近くにあるかという点、価格、営業時間で決定することが多いのは簡単に想像がつくため、簡単でした。

 

ただし、それだけでは潜在顧客が開拓できず、大きく変わらないので、あらゆる方面から攻めることにしました。

まずは先ほどのコンパウンドなど、道具のテクニック系の記事。

次に、実際に素人の友人にやらせてみて、自分が直したものとのビフォーアフターの比較系記事

このテクニック系と、比較系の間にたまに社長や従業員の人柄がわかるような感情系の記事

もうこの3つをある程度繰り返すだけで100倍のPVになっていたので、ここらでサービスについての記事を入れました。

日記形式でです。

 

◯◯市A様宅へ、板金修理依頼で引取に!10分で到着!

という、その市内や近隣の市に住む方であれば、すぐに駆けつけてくれるんだということがわかるようにアピールしていきます。

 

今回の修理代金は◯万円でした!見積より安くすんでよかった〜!

という金額表示。

これ、人によってはなぜか金額出すのは失礼だという人もいるんですよねー。

当然ですが、お客さまから許可もらってますと注釈も入れます。

 

こんなアピールを今までの記事に加えてちょこちょこ書いていると、「◯◯市 板金修理」などのキーワードで自社サイトに加えてブログの記事も検索結果に出てくるようになりました。

 

この当たりから、会社の所在地の市、近隣の市からの問合せが増えます。

社長や従業員の人柄が伝わる文章、オトクな情報の提供、そして何よりすぐれたサービスであることを適切なタイミングで伝えたこと。

 

半年後の今では問合せが月に30件ほど来ていて、従業員も2名増やして少しずつですが成長しています。

 

◆コンテンツマーケティングの章まとめ

さて、2回に分けて長々と書きましたが、まだまだ紹介したい事例はたくさんあります。ただ、先に他のカテゴリもひと通りやってからにしようとは思っています。

まとめです。

  • マーケティング=市場調査ではない
  • Webマーケティングはマーケティングの延長線上にあるもの
  • ブログ≠コンテンツマーケティング
  • SEOはやっぱり未だに大事
  • コンテンツマーケティングとは、お客さまにとって価値があり、説得力のある情報を作り、発信し、自社ビジネスに興味のあるお客さまと関係を作り上げていき、最終的に商品・サービスを購入していただいて利益を上げること。
  • マーケティングの役割は企業や商品の価値をどのようにして伝えるかということ
  • 成果は徐々に出るもの。だけどしっかりやればやっただけ利益は返ってくる。

さて、次回は動画広告といきたいところですが、ちょっと別の話題を挟んでみます。